鍼灸治効理論

 

「針って、効果あるんですか?」
「どんな効果があるんですか?」

 

よくされる質問です。

 

鍼灸がどうして効果あるのか?
専門学校で習った通りの理論を復習を兼ねてここで説明します。

 




1.はじめに・・・

1)鍼灸刺激とは?

鍼刺激・・・機械的刺激(機械的侵害刺激)
灸刺激・・・温度(熱)的刺激(温度的侵害刺激)
※鍼灸施術は皮膚に対して機械的・温度的刺激を加えることにより、
種々の生体反応を引き起こすものであると考えることができる

 

2)鍼灸刺激と生体反応の概念

鍼灸施術(機械的・温度的刺激)が皮膚に加えられることで、刺激部位には
組織破壊受容器の興奮が起こることにより、種々の物質が産生されたり、中枢神経系への入力がなされたりした結果、局所的反応、遠隔性反応、全身性反応といった生体のさまざまな部位に種々の反応が引き起こされる。

写真にご飯粒落ちてたよね・・・

 



2.皮膚の構造と機能

1)皮膚の構造

・皮膚は全身をくまなく覆い、「身体内部の保護」「感覚器」「体温調節」
「水分・塩分の排出」などの機能を持つ
・皮膚の総面積は成人の役1.6㎡、重さ約9kgで、体重の約16%に及ぶ
最も大きい器官である
・皮膚の表面から表皮(厚さ約0.1mm)・真皮(厚さ約1.9mm)・
皮下組織の3層に区分されるが、表皮と真皮をあわせたものが皮膚の本体である

 

①表皮の構造
表皮は主にケラチン産生細胞(ケラチノサイト)が角化した重層扁平上皮で
できている。角化の過程により深層から基底層・有棘層・顆粒層・淡明層・
角質層が観察されるが、基底層にはメラニン産生細胞(メラノサイト)、
有棘層にはランゲルハンス細胞などが存在する。

ケラチン産生細胞(ケラチノサイト)
:表皮を構成する主な細胞で、基底層で分裂したものが上行しながら
角化していき、約4週間で角質層の最表層から垢として剥離する
タコ(胼胝)や魚の目(鶏眼)は機械的な刺激による限局性の
角質層の増殖・肥厚である

メラニン産生細胞(メラノサイト)
:基底層や毛母基に分布し、メラニン顆粒を産生する

ランゲルハンス細胞
:有棘層に分布する、抗原提示能力を持つマクロファージの一種

 

②真皮の構造
真皮は膠原細胞(コラーゲン)が豊富な結合組織層で、皮膚本体の機械的な
強靭さをつくりだす。表皮との境界には(真皮)乳頭が突き出し、ここに
毛細血管や感覚神経終末が入り込む。皮膚の血管網は真皮の浅層と深層の
2面に広がる。また真皮には肥満細胞マスト細胞)や繊維芽細胞などが
存在する。
真皮には各種感覚受容期にほか、交感神経に支配される汗腺皮脂腺
立毛筋などが存在する。

 

肥満細胞(マスト細胞)
:組織中に存在する好塩基球のような細胞で、炎症反応の発現に関与する
※ヒスタミンを放出

繊維芽細胞=繊維細胞
:結合組織中にある繊維細胞が、積極的に増殖し膠原繊維を作っている状態の
時を指す

 

③皮膚の血液循環
皮膚を流れる血液は心拍出量に約5%にあたり、体温調節を行うために動静脈吻合
皮下静脈叢が発達している。

 


 


2)皮膚感覚と伝導路
①触圧覚
・適刺激
:皮膚の変形をきたすような機械的刺激
・受容器
圧受容器:メルケル盤ルフィニ終末
→強度検出器
触受容器:マイスナー小体毛包受容器
→速度検出器
振動受容器:パチ二小体
→加速度検出器
・求心性神経繊維
Aβ繊維Ⅱ群求心性繊維
・伝導路
後索ー内側毛帯路長後索路
→精細触圧覚(識別性触圧覚)
腹側脊髄視床路
→粗大触圧覚

 

②温度覚・痛覚
・適刺激
温度覚:皮膚に対する温度刺激
※皮膚温45℃以上で熱痛、15℃以下で冷痛
痛覚:侵害刺激(機械的・温度的・化学的)
・受容器
温度覚:温受容器・冷受容器
痛覚:(侵害受容器)
高閾値機械受容器
ポリモーダル受容器
※形態はすべて自由神経終末
・求心性神経繊維
冷覚・痛覚→Aβ繊維(Ⅲ群求心性繊維)
温覚・痛覚→C繊維(Ⅳ群求心性繊維)
・伝導路
外側脊髄視床路
新脊髄視床路:外側視床へ
古脊髄視床路:内側視床へ
脊髄毛様体路
※侵害受容器から中枢神経系への入力
侵害受容器→脊髄後角→(新脊髄視床路)→腹側基底核(外側視床)→体性感覚野
↪︎(古脊髄視床路)→随反内核(内側視床)→大脳辺縁系など
↪︎(脊髄網様体路)→脳幹網様体→視床下部など

 



続きはまた今度・・・
というか、この理論は読みませんよね?
鍼灸師の復習と、学生さんたちが飽きてブログ読んだりしたら
需要あるかしら・・・

誤字脱字している可能性もありますので、ご了承ください。
黒い太文字がテストに出るところです。

 

鍼灸治効理論は鍼灸師にとって大事なことだと思います。
ここを何度も勉強しましたが、似た名前が多くてキツかった〜

 

同じような名前付けんでくれ〜って思いますよね〜


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