鍼灸治効理論2

 

って効くんですか?」

 

よくされる質問に応えるため、専門学校で習った知識の復習も兼ねて
ここに説明します。

 

前回の説明はこちら↓
https://tokyomichiko.com/鍼灸治効理論/

 

前回の説明を見たら完全にめんどくさいと思うでしょう。
いつもは、鍼を刺したことにより、いろんな受容器の反応が起こり脳に伝達され、
筋肉が弛緩したり、自律神経が整ったりしますよ〜と
簡単に答えています。

それでも、納得してないですよね。
=不安、怖い、痛い

そんなイメージで、理論をがっつり知ってまで受ける方はいないと思います。
何だかわからないけど治った!
改善した!
やっぴー!!

そう思って終わりです。

私は、鍼灸の学校に入るまで鍼灸治療をしたことがありませんでした。
まっさらな状態から学び、鍼灸治療に出会ったのです。

頭が弱めなので、理論を入れることが難しく、未だ完全に忘れず身に入っているかと
言われれば、自信を持って「はい!!」とは言えませんが、
臨床例や、身体の中を知れば、鍼の力が凄いことを一生かけて驚いていくと思います。

 



3.自律神経系の構造と機能

1)交感神経系
・節前ニューロンの細胞体は第一胸髄上位腰髄の側角に存在する
瞳孔散大筋副腎髄質脾臓、腎臓、立毛筋、汗腺、大部分の血管
交感神経のみに支配される
副腎髄質は節前ニューロンに直接支配される
・節前ニューロン末端からはアセチルコリンが放出される
・節後ニューロンにはニコチン受容器が存在する
・節後ニューロン末端からはノルアドレナリンが放出される
※但し、汗腺骨格筋血管の一部を支配する節後ニューロンからは
アセチルコリンが放出される
・効果器に存在するアドレナリン受容体にはα受容体β受容体がある
β受容体遮断薬はプロプラノロールである。

 

〈交感神経の走行〉
側角→前根→白交通枝→幹神経節→灰白交通枝→脊髄神経→汗腺・立毛筋・皮膚血管
↪︎心臓神経など→心臓など
↪︎内臓神経→腹腔神経節、上・下腸間膜神経節→消化管など
幹神経節、腹腔神経節、上・下腸間膜神経節で節前ニューロンと
節後ニューロンがシナプス伝達を行う

 



 

2)副交感神経
・節前ニューロンの細胞体は脳幹第2〜4仙髄の側角に存在する
・瞳孔括約筋は副交感神経のみに支配される
・節前ニューロン末端からはアセチルコリンが放出される
・節後ニューロンにはニコチン受容体が存在する
・節後ニューロン末端からはアセチルコリンが放出される
・効果器にはムスカリン受容体が存在する
ムスカリン受容体の遮断薬はアトロピンである

〈副交感神経の走行〉
動眼神経:動眼神経副核→毛様体神経節→瞳孔括約筋、毛様体筋
顔面神経:上唾液核→大錐体神経→翼口蓋神経節→涙腺
↪︎鼓索神経→顎下神経節→顎下腺、舌下腺
舌咽神経:下唾液核→耳神経節→耳下腺
迷走神経:迷走神経背側核→胸腔内臓器→(食道裂孔)→腹腔内臓器
骨盤(内臓)神経:仙髄側角→骨盤内臓器(膀胱、直腸など)

 

 


 


自律神経は聞いたことがありますよね?
交感神経副交感神経の働きと走行をみても、こんなに細いんですよ〜

1本鍼を刺しただけで、身体の中でグルングルン動きがあるって話です。

ここの分野ではとにかくアセチルコリン、やれアセチルコリン
アセチルコリンの登場が多くて、他のワードが入ってこないんじゃ〜って
当時思ってましたよね。


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